こんにちは!kei_tamです!
このブログでは主に英語を学習する社会人のみなさんへ向け、英語学習に役立つ情報発信をしています。
この記事ではジェームス・M・バーダマン著の『在日39年、7000人の日本人を教えてわかったこと 日本人の英語勉強法 なぜ日本人はこんなにも英語ができないのか?』をレビューします。
40年弱にわたり日本の大学で英語を教えている著者が、日本人が英語の出来ない理由に迫る本です。
「英語を勉強しているのになかなか上達しない」という人、それ、常識や思い込みが伸び悩んでいる原因かも?
「英語ができる=英語がペラペラに喋れる」だと思ってない?
そんなことを気づかせてくれる本です。
目次
『日本人の英語勉強法』レビュー
『なんとなく必要そう』だから続かない
冒頭でいきなり大多数の日本人が切り捨てられます。
そう、著者は日本人が英語を学習してもなかなか伸びない理由を
「『なんとなく必要そう』という空気が社会に蔓延しているから」
だと分析しています。
そのためには『自分が何のために英語を学ぶのかを具体的にすること』
どんなシチュエーションで英語を使いたいかイメージすることが大切だと説きます。
例えば東南アジアの人や中国の人が英語を勉強する理由は、英語のスキルがもろに年収に直結するからなのだそう。
確かに英語を勉強すればするほど給料が上がるのであれば、やる気出ますよね。
これは日本が恵まれた国だからこその課題なのかもしれません。
英語学習のコツ
『「完璧な」な英語を目指す必要はないということ。「そこそこ」「まあまあ」のレベルでだって、世界と十分にコミュニケーションをとっていける』
この考え方はけっこう僕に響きました。
「英語ができる」=「英語がペラペラ」だと勝手に思っていたから。
実際に英語を使う機会って実はアメリカ人やイギリス人といったネイティブより、非ネイティブの方が多いんです。
最大の貿易相手国中国の人と会話する時に使う言葉は?
フランスに旅行に行った時に現地の人とコミュニケーションを取る言語は?
海外ドラマやYoutubeの字幕、日本語がない場合もあるけれど唯一必ず用意されている字幕言語は?
これらすべて「英語」です。
旅行に行った時にも、店に入って注文する際に「I want to order」「this one,please」これくらいならどんな国に行ったっておそらく通じますよね。
英語圏じゃなくて世界中のどこでも通じる。それが英語の持つ本当の力だと思うんです。
英語を勉強だと思ってしまってない?
『「勉強」となると、途端に英語が重荷になってしまう。それよりも、英語を聞いたり、読んだり、書いたり、話したり、単語やフレーズを覚えたり……など、これまで「勉強」と思っていた時間を「英語を使う時間」ととらえてほしい。英語は勉強するものではなく、使うことで、失敗しながら、どんどん磨きをかけていくものなのだ。勉強にしないためには、面白さを感じて、夢中になれることが大切である。』
これは日本人の悪い癖なのでしょう。語学を学ぼうと思ったらとスクールに通ったり、机に向かって単語をノートに何回も書いて覚えたり。
きっと受験勉強の思い出が頭にあるからですよね。
だとすると、あまり勉強をしてこなかった人の方がかえって自分の好きなことから英語を伸び伸びと学習して、身につけていくのも納得です。
英語はツール、「使うもの」という意識を持つべき
完璧であろうとすることが間違っている
『9割の人たちは、自分にとって必要なレベルを見極め、その範囲で英語が使えるようになればいい』
これは最初に紹介した「『なんとなく必要そう』だから続かない」と繋がってきます。
あなたが英語を身につけたい理由は、突き詰めて考えるとなんでしょうか?
海外旅行で使いたいのか
仕事で使いたいのか
はたまた「必要ない」か
「将来仕事で英語を使いたい」が目標なのであれば、まずライティング力を磨くべきです。
だって今の時代、海外の人とやり取りする手段ってほぼほぼメールやSNSですよね。
それなのに英会話ばかり勉強しちゃってませんか?という話です。
自分が英語を使って何をしたいのかをまず明確にすることが大切
最強のモチベーションは必要に駆られること
『人は「必要性」を強く感じれば、習得しようと真剣に取り組むし、自分にとって必要な範囲を確実にモノにしていくのだと実感した。得意・不得意に関係なく、必要だと感じれば、人はできるようになるものだ』
先ほど中国や東南アジアの人が頑張って英語を勉強理由を、年収に直結するからだと紹介しました。
こうした未来に向けたモチベーションよりももっと強いのが、直面する現実に駆られることです。
とはいえ日本で普通に暮らしていては英語が必要な状況下に突如おかれることなどそうそうないですから、自分からそうした環境に飛び込んで行かなければいけません。
でも、勇気を持ってそれができたらあっという間に英語を身につけられるはずです。
英会話学校の講師の選び方
著者は『ネイティブより、教え方のうまい非ネイティブの方が良い』と言います。
僕もこれに同意です。ネイティブの授業って確かに本場の英語が学べるけど、授業料が高いしグループレッスンとかだと大して話せないまま終わっちゃったり。
それだったらオンライン英会話でリーズナブルに毎日レッスンを受けた方がよほど効果あると思います。
(オンライン英会話の講師は決して教え方がうまいわけではないですが。でも圧倒的に量を話せますよね。)
『日本語をある程度わかっていて、かつ日本人に教え慣れているネイティブ講師が理想』
『一番ダメなのは、受け身でレッスンを受けること』
「日本語がある程度分かる」先生って特に初心者にとってはかなり大事!
英語しか話せない先生だと、言ってることも良く分からないし自分の言いたいこともどう英語にしたらいいか分からないしで、受け身になりがちだよね
ネイティヴをイライラさせる日本人のくせ
『途中で言葉に詰まってしまうこと』
ムムム、これは日本人のクセだったんですな。
著者は『完璧さよりも、たどたどしくても、会話をストップしないことが英語では大切』と言います。
たしかになんか話かたのテンポが悪かったり、考える時に黙り込んでしまわれると気分は良くないよね。それと同じだね
どんなに簡単な言葉であっても、説明するためにどれだけ文を分けてもいいから、自分の知っている言葉を使って立ち止まらずに伝える。
おわりに
以上、駆け足で本のレビューをしました。
長年日本で英語教師として働き生徒を見てきたからこその説得力ある説明が魅力です。
正直、「それ偏見だろ!」と言いたくなるような説明があったり、若者というより中年以上の人よりの考えかたな部分はあります。
ただ、英語を勉強するに当たって余計な思い込みを持っていると邪魔になることがあるのはたしかです。
偏見に邪魔されず英語を勉強するためにも読んでおいて損はない一冊です!
そう言われても普通に生活していたら英語が必要な状況なんてほとんどないし、いまいち具体的にイメージしづらいんだよなぁ…