『ポジティブ・インパクト まわりにいい影響をあたえる人がうまくいく』【自信を手に入れるための読書】

今回レビューするのはボブ・トビン著『ポジティブ・インパクト まわりにいい影響をあたえる人がうまくいく』です。

この本の内容を一言でいうと
「周りをポジティブな明るい気持ちにさせることを意識して生きれば、人の人生を豊かにさせルことができる。人の人生を豊かにすれば、めぐって自分の人生も素晴らしいものになる」
そのための方法や心構えを紹介する本です。

まずこの本、読むべき人がはっきりしています。
それは、次のような漠然とした思いを持った人。

  • ある程度自分に自信があって、人の役に立ちたい
  • 世の中に貢献したい
  • 人並みに人生を歩んできたけれど、自分の人生に満足していない

この本の著者はボブ・トビンさんはコンサルタントとして活躍しつつ、慶應義塾大学で教鞭をとるという、人にものを教えることを長年の生業としてきた方。

彼が多くのビジネスマンや学生と対話する中で得た一つの気づきがこの本のテーマになっています。

それは誰もが
『自分の仕事や生き方で、他人の人生に影響を与え、変化をもたらすことができるようになりたい。』
と思っているということ。

もしあなたがこのような思いを抱えているのであれば、この本を一読する価値はあります。
ただし、注意してほしい点があります!
これをお伝えしたい、というのがこの記事を書いた目的です。

『ポジティブ・インパクト まわりにいい影響をあたえる人がうまくいく』

この本は大まかなに次のような内容になっています。

「ポジティブな影響を人に与えよう」
こう意識することが人生へどんな影響をおよぼすか

「ポジティブな影響を与える人」の7つのタイプ

どうすれば人をポジティブな気持ちにさせられるか

人に影響を与えるのは「質問」

ポジティブな影響を与える行動

人にポジティブな影響を与えることの意義とその具体例というオーソドックスな構成です。
心構えを説きつつ、具体的な方法も教えるという自己啓発本ですね。

率直な感想「なんか惜しい」

この本を読んだ率直な感想は「なんか惜しい」でした。

いいことを言ってるんだけれど、いまいち説明不足だったり。
「ここはすごい大事なポイントだ」と思った箇所があっさり終わったり。

人にポジティブな影響を与える方法について書いたパートでも、「その通りだけれど、もっと具体的に網羅的に書かれた本は他にもあるよ」と思ってしまいました。

というのも、基本的に著者の主観で「人にポジティブな影響を与えることを意識するといいことあるよ〜」と語られるばかりで、それを支える客観的な根拠が少なく、また共感もあまりできなかったからです。

一番端的な例に、
「年配者や目上の人を敬うという日本や韓国の慣習が、目上の人に異論を唱える考えを持つことを難しくしている」という問題を説く一節で、読者に向けた問いかけの中に次の質問がありました。

「日本人だから〇〇できない」とつい言ってしまうことはありませんか?

正直、読者全員の答えが「ない」だと思います。

だって日本人として日本で生まれ育っているわけですから。
日本人として日本で暮らしている中で突然「自分、日本人だから〇〇できないや」なんて思うことはまずないでしょう。

この本の欠点は、外国出身で経歴も普通の人とだいぶ違う著者の主観を「一般の人の常識」だと決めてかかっている点です。

誰かのために生きることの危険性

「誰かのために生きること」は素晴らしいことです。
「ポジティブな影響を人に与えようとすること」も素晴らしいことです。

ただ、昔から人見知りが強く自分に自信が持てない性格だった自分の立場からすると、これは危険でもある。

自分に自信の持てない人が「誰かのために」を優先して行動してしまうと、ますます自分に自信が持てなくなってしまいます。

人のために行動すると、その人が自分のことをどう思ったかがすごく気になってしまうから。
人が自分の期待した通りの反応をしなかった時の失望が自分を苦しめるから

などなど。

自分に自信を持てない繊細な人は「人のために」「人の役に立ちたい」と強く思っています。
そうして自分より他者を優先してしまう。

でも人間関係はそう単純ではありません。
自分の期待した通りの結果にならないことの方が多いのです。

だから失望して、悩んで、やっぱり自分はダメなんだと思ってしまう。

日本人にはこういう繊細な人がとても多いと思う。

そういう人がすべきなのは「人のために行動する」よりまず「自分のために行動する」ことです。
自分が満たされないと、人に優しくすることはできません。

その意味で、僕はこの本の主張に少し危険性を感じました。

おわりに

ネガティブなレビューになってしまいましたが、人としての心構えとしていいこともたくさん書かれています。
特に第4章『力になる言葉をかける』は素晴らしいです。

この本の対象は
自分に自信があって、かつ人の役に立つことでさらに充実した人生を歩みたい、という人です。

そういう人にとっては有益な本であることは間違いないです。

それでは、みなさんの人生が前向きになることを祈って!
See you next time!

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ケイタム
1990年2月生まれ みずがめ座 経歴:早稲田大学→音響系EC会社の海外調達部署→Web広告代理店にて広告運用 趣味:音楽、競馬、読書、カメラ、アウトドア、ラーメン屋めぐり 好きなアーティスト:スピッツ/King Gnu/サザンオールスターズ/Fishmans/きゃりーぱみゅぱみゅ/The Beatles/Jamiroquai/Two Door Cinema Club/Oasis/Friendly Fires/Foster the People/Grouplove/ワインレッドの心 好きな馬:キセキ