ザ・ヴァーヴ『Bitter Sweet Symphony』歌詞&曲にまつわる事件を海外記事から解説!

こんにちは!kei_tamです!

このブログでは、洋楽の曲にまつわる考察や英語学習に関する情報を発信しています。

今回取り上げる曲はザ・ヴァーヴの『Bitter Sweet Symphony』。

「この曲は何について歌っているの?」
「この曲にまつわるエピソードを知りたい」
「好きな曲だから英語の勉強に活かしたい」

そんな疑問を、海外記事からの情報をもとに読み解いていきます!

実はこの曲はローリング・ストーンズとのある因縁でもよく知られているのですが、その話についても解説します!

ザ・ヴァーヴ『Bitter Sweet Symphony』歌詞&曲にまつわる事件を海外記事から解説!

はじめに、この曲はどんなことを歌っているのでしょう?

【曲解説】「甘くほろ苦い人生のシンフォニー

全編を通して流れる美しいストリングスのフレーズが印象的なこの曲。
ただ美しい旋律と裏腹に、歌詞の内容は作曲者であるリチャード・アッシュクロフトが感じる世の中の常識への「違和感」や思い通りにいかない人生への「苦悩」がテーマとなっています。

この曲が90年代のUKを代表する曲の一つとして今でも語り継がれる理由には、間違いなく卓越した歌詞の力があると思っています。

曲のタイトルである”bitter sweet symphony”は
「甘くほろ苦い人生のシンフォニー」といったニュアンス

“bittersweet”は「ほろ苦い」「楽もあれば苦もある」の意味。
ビターチョコレートのビターと同じニュアンスと思って大丈夫です。
“symphony”はそのまま日本語にもなっているシンフォニー、「重なった音の調和」の意味です。

【歌詞の要約】

ABメロ

Cause it’s a bittersweet symphony this life
Trying to make ends meet, you’re a slave to the money then you die.
I’ll take you down the only road I’ve ever been down
You know the one that takes you to the places where all the veins meet, yeah.

「人生とは時に嬉しく、時にほろ苦い経験をするもの。ひたすらお金のためにあくせく働くなんて死んでるも同然」といった意味。

この金のために人生を捧げる人々への「違和感」は彼の父の姿がベースになっていると言われています。
リチャード・アッシュクロフトの父フランクは仕事に不満を抱きながら、生活費を得るために働く普通の会社員だったそう。

そんな父は彼が11歳の時、脳卒中により突如亡くなります。

雑誌のインタビューで彼はその時の思いをこう語っています。
『父は毎日9時から17時まで働いて、そして結局何も残せなかった。それは俺が進むべき人生じゃないって、その時ハッと思い知らされたんだ。』

サビ

No change, I can’t change, I can’t change, I can’t change,
but I’m here in my mold, I am here in my mold.
But I’m a million different people from one day to the next

「変わりたい、でも変われない、それでも昨日の自分と今日の自分は違う人間なんだ」といったことが歌われています。

「変わりたいと思いながらも、結局変われないでいる」若者の苦悩が表現されています。
自分にとって何か新しいことをしようとしても、結局もとの自分の型にはまって何も変われない自分がいる。

一見するとネガティブな歌詞に思えますが、ポイントはバックで流れ続けているストリングスのフレーズでしょう。

美しいフレーズは未来への希望、ネガティブな歌詞は心の中の苦悩。
この2つが同時に鳴っているこの状況こそが”bittersweet symphony”であり、人生なんだよ、というメッセージのように受け取れます。

【曲にまつわる事件】 ローリングストーンズに乗っ取られた曲

この曲の作曲者のクレジットに”Keith Richards, Mick Jagger”とあるのをご存知でしょうか。

なんと、この曲の権利収入は100%ABKCOというローリング・ストーンズの版権を管理するレコード会社に帰属する契約となっていたのです。

そして作曲者であるリチャード・アッシュクロフトがこの曲から受け取った金額はたったの$1,000(約10万円ほど)だったそうです(!)

なぜこのような事態になってしまったのか?

事の発端は曲のモチーフであるあのストリングスのフレーズ。

このフレーズはもともとThe Andrew Oldham Orchestraというグループが1965年に発表したRolling Stones Songbookというカバーアルバムに収録されている”The Last Time”という曲中のフレーズをサンプリングし使用したものです。

ザ・ヴァーヴはこのアルバムの版権を管理するデッカ・レコードの許諾は取っていました。
しかしこのThe Last Timeのもともとの作曲クレジットはローリング・ストーンズのミック・ジャガー/キース・リチャーズ。
実はThe Andrew Oldham Orchestraがストーンズ側の版権の許諾を取っていないことが判明し、結果的に許諾なしのままアルバムリリースとなってしまっていたのです。

アラン・クラインという人物の存在

この人がこの事態を引き起こした張本人です。

このアラン・クラインという人は60年代にローリング・ストーンズのマネージャーを務めていた人物。
メンバーにとって不利な契約を結ばせ、60年代に発表されたストーンズの曲の権利を横取りし莫大な収入を得たいわく付きの人物として知られています。

その当時の名残でこの“The Last Time”も彼が版権を所有しており、”Bitter Sweet Symphony”ヒットに目をつけ100%の権利を要求してきたというわけです。

すでに許諾を得ないままアルバムがリリースされてしまっていた以上、バンド側に選択肢はなく、この要求を飲まざるを得ませんでした。

ストーンズというよりはアラン・クラインが仕掛けた戦略によってザ・ヴァーヴは彼らの代表曲に関する一切の権利を剥奪されたのです。

この曲の権利がやっとリチャード・アッシュクロフトに戻ってきたのは2019年(!)、すでに曲がリリースされてから22年の時が経過していました

その時のインタビューで彼は次のように語っています。

『ストーンズに対して不平を思ったことは一度もない。彼らはいつの時代も世界最高のロックンロールバンドだ。』

Rolling Stone -Rolling Stones Finally Give Back ‘Bitter Sweet Symphony’ Songwriting Credits

ひとまずすべてが決着したようで良かった(^^)

【辞書不要】『Bitter Sweet Symphony』の歌詞を英語のまま読む方法

洋楽の歌詞を英語のまま読んで味わってみませんか?

というのも「英語で読むからかっこいい」というフレーズも多いですし、また詞は普通の文章と違って翻訳者の解釈に頼る部分がどうしても大きいため、原曲の歌詞と和訳された歌詞はまた別の作品と考えた方が良いです。

そこで、辞書を引かなくてはいけないレベルの単語だけ以下にピックアップしました。
これで辞書を引く手間なしに歌詞を読めます

SpotifyやAppleMusic,Youtubeなど愛用のアプリで歌詞を見ながらぜひトライしてみてください!

ボキャブラリー
  • 1:20 make ends meet 「収入の範囲内で生活費をやりくりする」
  • 1:22 slave to 「~の奴隷」
  • 1:32 take you down  「あなたを連れていく」
  • 1:34 I’ve ever been down 「自分の行ったことのある」
  • 1:42 the one  「前文の“road”を指している」
  • 1:45 veins 「血管」
  • 1:58 mold 「型」
  • 2:05 from one day to the next 「毎日毎日」
  • 2:26 pray 「祈る」
  • 2:30 on my knees 「ひざまずく」
  • 2:40 recognize 「知る」
  • 2:48 let the melody shine 「メロディを輝かせる」
  • 2:50 let it cleanse my mind 「頭の中をクリアにさせる」
  • 2:59 airwaves  「(ラジオなどの)電波」

【英語力アップ】『Bitter Sweet Symphony』についての海外記事3選

Reading Writing

曲に関連した、リーディングの学習に役立つ英語記事を3本ご紹介します。
これまでに紹介した内容もこちらの情報を参考にしています。
記事内容の簡単な概要もつけています。

  1. Rolling Stone –Rolling Stones Finally Give Back ‘Bitter Sweet Symphony’ Songwriting Credits【1300文字】
    上で説明した版権闘争についての詳しい記事です。
  2. AideMaiden- Music video analysis of The Verve-Bittersweet Symphony 【2300文字】
    この曲がヒットに貢献したPVに関する分析の記事です。
  3. Songfacts – Bitter Sweet Symphony  【7600文字】
    歌詞に関するインタビュー、曲の版権にまつわる闘争、曲のプロモーション、映画の曲中での使用など、曲に関する情報が総合的にまとまった記事。
    文字数は多いですが、エピソードごとに細かく別れているので、興味のあるものだけ読むのでも十分面白いです。

記事内容の要約を英語で書き起こしてみれば、Writingの練習にもなります!

おわりに

以上、ザ・ヴァーヴ『Bitter Sweet Symphony』の曲の魅力と、英語学習に活かす方法をご紹介しました。
おさらいです。

このブログでは、この曲以外の様々な曲についても順次紹介してます。
ぜひ他の記事も見ていただけると嬉しいです!

英語学習に関する記事

それでは、みなさんの人生が前向きになることを祈って!
See you next time!

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ケイタム
1990年2月生まれ みずがめ座 経歴:早稲田大学→音響系EC会社の海外調達部署→Web広告代理店にて広告運用 趣味:音楽、競馬、読書、カメラ、アウトドア、ラーメン屋めぐり 好きなアーティスト:スピッツ/King Gnu/サザンオールスターズ/Fishmans/きゃりーぱみゅぱみゅ/The Beatles/Jamiroquai/Two Door Cinema Club/Oasis/Friendly Fires/Foster the People/Grouplove/ワインレッドの心 好きな馬:キセキ